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~「未来のSWOT」の活用について~
2018年10月5日

中小企業診断士の淺津光孝です。

環境変化が激しい中、事業を継続するには先を見据えた戦略的な経営が求められます。
その際、自社の将来像を描くには、「5~10年後の目指すべき会社の未来の姿は?」
そして、「会社の“強み”とその活かし方は?」という二つの問いかけに
答える事ができなければなりません。
さらに両者の間に、「実現可能な一貫性のあるストーリー」が必要です。

そこでまず留意すべきことは、現時点での自社の“強み”が果たして5~10年後でも
“強み”としてそのまま通用するのか、よく吟味してみることです。
そのためには、将来の “機会”と“脅威”を出来るだけ正確に予測し、
クロスSWOT(下表参照)の中に落とし込む必要があります。
つまり「未来のSWOT」を描いてみるということです。

しかし不確実性の高いこの時代に、
将来の“機会”や“脅威”を正確につかむことは至難の業です。
そこで人口減少や高齢化、AI・IoTの進展など確実性の高いものから順に、
クロスSWOTの“機会”・“脅威”の欄に落とし込んでいきます。
そのためには日頃より新聞や本、ネット等から自社を取り巻く環境に関する様々な情報を
出来るだけ多く得ることを心掛けます。

ところで、かつて写真フィルムの市場を席捲していた巨人「コダック」は、
デジタル化の“脅威”を甘く考え2012年に倒産しました(現在は大幅に規模を縮小して存続)。
自社の強みは写真フィルム技術であると捉え、それにこだわったところに問題がありました。
(皮肉にもデジタルカメラを最初に開発していたのはコダック自身)

それに対し、富士フィルムは写真フィルムを単なる製品であると捉え、
自社にとっての「真の強み」はコラーゲン、抗酸化、ナノテクなどの
基盤技術にあると考えて化粧品をはじめとした多角化を行い、業績の拡大に成功しています。

このように“強み”をここでいう単なる「製品技術」としてではなく、
自社にとっての“真の強み”「コア技術」という観点に広げてSWOTに落とし込んでみると、
より柔軟性と広がりのある分析ができます。

クロスSWOTの4つのマスの中で“強み”を“機会”に活かす
言い換えれば「自社にとっての成長市場に自社の強みである資源を投入する」ことが
成長を促す一番の必勝パターンとなります。

そのためには、現在の“強み”と今後さらに追加増強されていく“強み”が
時代の流れという「環境変化」のフィルターを通り抜け、
5~10年後に出会う“機会”とベストマッチとなっているよう、
「未来のSWOT」の改良のサイクルを絶えず循環させ続ける必要があります。

そしてその「未来のSWOT」から創出された様々な方策の中から、
自社の理念や価値観と照らし合わせ適合したものが採択され、
それを基に将来に向けての戦略が策定されていきます。

執筆:淺津光孝

カテゴリ:01-事業承継について
 
  
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