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2019年03月13日


特定社会労務士の藤本敦司です。

<悪質なクレームはハラスメント>

顧客や取引先からの従業員への悪質なクレームが、社会問題となっていますね。
UAゼンセンの調査によると「業務中に客から迷惑行為に遭遇した」
という従業員は70.1%にもなるそうです。

この迷惑行為の内訳(複数回答)では、
「暴言」が最多の 66.5%、
「何回も同じ内容を繰り返すクレーム」 39.1%、
「権威的態度」 36.4%などとなっています。

この迷惑行為を受けた従業員の91.3%がストレスを感じ、
中には「精神疾患になった」という回答もありました。
逆に言えばストレスと感じない方が8.7%もいらっしゃるんですね。

また、同調査には離職した人が含まれていないため、
精神疾患になり離職した人というのも少なくないかもとしています。

こうした中、厚生労働省は悪質クレームを「職場のパワハラに類するもの」と
位置づけ、企業が取り組むべき対策を指針にまとめて
セクハラ・パワハラ対策の法制化などとあわせて労働政策審議会で議論し、
今年の通常国会に関連法改正案を提出する見通しです。

企業としての対策・取組みについての調査結果では
「迷惑行為への対応を円滑にする企業の相談体制の整備」が
最多の40.8%(複数回答)となっています。

悪質クレームへの対策はセクハラやパワハラなどの対策と同様、
相談できる体制と会社全体としての対応が必要ですね。

 
<皆勤手当>
昨年6月は、正規雇用と非正規雇用との待遇格差に関する
大きな最高裁判決(長澤運輸事件とハマキョウレックス事件)がありましたよね。

この一つであるハマキョウレックス事件は、
契約社員の運転手が皆勤手当の支給要件等について
大阪高裁に差戻しとなっていましたが、この判決が昨年末にありました。

結果、契約社員の運転手に対する皆勤手当の不支給は不合理な差にあたるとして、
皆勤手当相当額32万円(32か月分)の支払いが命じられました。

この「皆勤手当」とは、一般的に一定期間内において
欠勤しなかった従業員に支給される手当をいいます。
特に業務の多くがシフト制である事業所や、
欠員の交代要員の確保が難しい事業所などにおいて、従業員の欠勤や遅刻の防止、
積極的な出勤の奨励を目的として導入される傾向にあります。
そして残業代等の割増賃金を計算する際に含まれるものです。

また同じような目的の「精勤手当」というものもありますが
「精勤」は「熱心に勤務する」というような意味の言葉ですので、
「1日も欠勤しない」というほど厳密なものではない場合もあります。

労働政策研究・研修機構「企業の諸手当等の人事処遇制度に関する調査」によると、
精皆勤手当・出勤手当を制度化している企業の割合は、
正社員で22.3%、パート労働者で8.6%となっています。

当方の感覚ではパート労働者に精皆勤手当を支給されるところは
もっと少ないように思いますが…

上記差戻し判決は、正社員運転手と契約社員運転手で職務内容(配送業務)が
同じであり、出勤する従業員を確保する必要性も同じなので
皆勤手当も同じように支給しなさいとの判断でした。

「同一労働同一賃金」の施行日に向けての準備は早めにしないとですね。

執筆:特定社会労務士 藤本敦司

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