【対談】改正・経営事項審査について

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対談:岩本昌信&岩本賢二

昌信

審査基準が改正されていますネ。

賢二

はい。審査項目で言うと「技術力(Z)、技術職員数(Z1)」が改正されました。また、新たに設けられたのが「その他の審査項目(社会性等)(W)で「知識及び技術又は技能の向上に関する取組の状況(W10)」と  「建設業の経理の状況(W5)」です。

昌信

では、先ずは「技術力(W)、技術職員数(Z1)」の評価、評点ですが、どう評価されますか。

賢二

国土交通大臣が認定した建設技能者能力評価基準により「レベル4」と判定されれば評点は3点です。これは、「登録基幹技能者」と同等レベルの評価です。また、レベル3と判定されれば評点は2点で「技能士1級」と同等レベルに評価されます。

昌信

この改正の背景・目的は何ですか。

賢二

平成31年4月より「建設キャリアアップシステム(「CCUS」)が開始され、建設技能者のレベルが1~4の段階にレベル判定されています。このレベル判定を活用して、優れた技能を有する建設技能者を雇用する事業者を評価しようとするものです。

昌信

次ぎに「その他社会性項目(社会性等)(W)の(W10)」が新設され「知識及び技術又は技能の向上に関する取組状況」が新たに評価されることになりましたが、この改正の背景・目的はなんですか

賢二

建設業法に「建設工事に従事する者は、必要な知識及び技術又は技能の
向上に努めなければならない」という規定があり、継続的な教育意欲を促進させていく観点から、取組の状況を新たに評価しょうとするものです。

昌信

評価の対象となるのは誰ですか。

賢二

雇用する技術者・技能者の知識及び技術又は技能の向上に努めている  建設業者です。

昌信

具体的にはどのように評価するのですか。

賢二

個々の業者において技術者と技能者の割合はさまざまです。全体の点数(10点を想定)とした上で、技術者と技能者の比率に応じてそれぞれの取組状況を評価。即ち、技術者点及び技能者点を合算して算定することになります。

昌信

取組状況は何で評価するのですか。

賢二

業者に属する技術者が、学会・業団体等で認定された継続教育(CPD)プログラムで、1年間に取得した単位が評価の内容となります。技能者の場合は、基準日前3年間における能力評価基準でレベル2以上アップした者の雇用状況が評価内容となります。経理に関しても継続的に知識の向上に努めている者を経営事項審査の評価要件としています。

昌信

「CCUS」を利用するためにはどうすればいいのですか。

賢二

経審の審査基準は、社会の変化に応じて改正されています。
平成10・11年は景気低迷・倒産リスクの高い企業を低く評価する   改正でした。平成20年は生産性の向上や経営の効率化に向けた企業努力を評価するための改正でした。今回は、「人材育成」です。
建設業が社会資本整備の担い手として機能するには、これまで以上に若年層の入職環境が必要なこと。技能の継承が必要なこと。
そのためにも処遇の向上と個々の技能者の能力が統一的に評価される市場が必要なことなど、技能者・人材育成への対応を評価するための改正と言えるのではないでしょうか。

昌信

事業者にしてみれば、経審は公共工事の入札参加の能力を客観的に  審査されるものですが、自社で事前にシミュレーションを活用すれば、  自社に最適な工事を受注するための指針とすることもでき、また、事業目標や事業改善など事業の方向性の指針として活用して自社の経営の  向上に役立てることができると思います。公共工事の入札に参加されない業者の方も、経審の積極的なシミュレーションは役立つのではないでしょうか。

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